もし炭治郎が、日の呼吸の適性が最適最強だったら その14
前話はこちらです。 鬼殺隊の最強の称号を持つ、日柱の竈門炭治郎が……鬼だった。 まさかそんな訳がないと思って問いかけたが……肯定されるとは、思ってもみなかった。 「う、嘘でしょ……!?」 「……ううん、本当だよ」 炭治郎は悲しそうな顔で、寂しそうな音を立てながら、そう言い切った。 その言葉を言った時に、嘘の音は聞こえてこ […]
前話はこちらです。 鬼殺隊の最強の称号を持つ、日柱の竈門炭治郎が……鬼だった。 まさかそんな訳がないと思って問いかけたが……肯定されるとは、思ってもみなかった。 「う、嘘でしょ……!?」 「……ううん、本当だよ」 炭治郎は悲しそうな顔で、寂しそうな音を立てながら、そう言い切った。 その言葉を言った時に、嘘の音は聞こえてこ […]
前話はこちらです。 初めは、ちょっとした違和感だった。 顔を合わせた時は……泣きたくなるような優しい音が聞こえた。 とても落ち着いていて、側にいるだけで人の心を癒すような、そんな音。 実際、隣にいる継子の双子は、その人と絡むととても嬉しそうな音をさせ、同じような優しい音すら奏でる。 だけど… […]
前話はこちらです 「こんにちは、日柱の竈門炭治郎です」 俺は、初めて先生以外の柱を見た。 いや、先生は元柱だから、現役の柱は初めて見た。 柱と名乗る者の後ろには、同じ顔同じ髪型の男が二人。 おそらく継子だろう。 俺達の方は、先生が一歩前に出て、先生の後ろに俺とカスがいる。 先 […]
前話はこちら そして僕達は、炭治郎さんの元で修行を行った。 だけど、炭治郎さんは……人に物を教えるのが、壊滅的に下手だった。 「肺を大きくする感じで、ぐわーってするんだ。そしたら骨と筋肉がブオンブオン! ってなるから……」 「……」 「……嘘だろ」 僕は絶句、兄さんは小さくそう呟いた。 &nbs […]
前話はこちらです。 「久しぶりだね、二人とも」 太陽が輝く日の昼間。 夏なのに少し風が涼しい日である。 無一郎、そして五体満足で生き残った有一郎。 そんな二人は今、日柱の屋敷に来ていた。 ◇ ◇ ◇ なんとか一命を取り留めた兄さんだが、鬼に襲われてから1週間ほど目が覚めなかった。 蝶屋敷でその間、僕は […]
前話はこちらです。 炭治郎が柱になってから、数ヶ月ほど経った。 お館様から屋敷をいただいて、家族みんなで暮らしている。 蝶屋敷に近いので、いつも炭治郎の家族は蝶屋敷のお手伝いをしていた。 そして炭治郎も、昼間の時はよく一緒に手伝いをする。 蝶屋敷は女手ばかりで、少しでも男手 […]
前話はこちらです。 炭治郎が参加した柱合会議から数日間、炭治郎は蝶屋敷でお世話になった。 一度家に帰り、炭治郎の家族は全員蝶屋敷に連れて来たのだ。 お館様から、 『あの山奥の家では、何かと連絡を取るのにも不自由だと思う。炭治郎の家族が住めるような屋敷を用意するから、それまで蝶屋敷に住んでもらえないかな […]
前作はこちらです。 炭治郎は、初めての経験だった。 これほど強い人達に会うことも。 その人達から――溢れんばかりの敵意を向けられることも。 特に強いのは、身体中に傷をつけて自分の目の前で血を流している男。 それに白い蛇を首に巻いている、口を包帯で隠している男。 その二人から […]
前作はこちらです。 その日、柱の者達に鎹鴉から衝撃の情報が伝えられた。 『上弦の弐――討伐』 100年以上も討伐されてこなかった、上弦の鬼。 それを討伐しただけでも凄いが、まさかの序列が弐。 つまり鬼舞辻無惨を除いて、鬼の中で2番目に強い鬼ということだ。 混乱を防ぐために、 […]
前作はこちらです。 ―――――――――――――― 胡蝶カナエ、冨岡義勇が、太陽を克服した鬼の竈門炭治郎と遭遇してから、数日が経った。 その間、胡蝶カナエはお館様に連絡を取り、すぐに柱合会議が開かれることとなった。 カナエと義勇だけが炭治郎のことを知っているが、他の柱には伝えないようにとお館様は言った。 […]